社内コミュニケーションシステム化の事例
目次
働き方改革に役立つツールの使用
少子化にともなう労働人口減少が顕在化するなか、ワークライフバランスの改善や多様な人材の登用、労働生産性の向上などを軸とした「働き方改革」が提唱され、すべての労働者が活躍できる社会の実現に向けて、さまざまな施策が講じられています。
このような状況の中、企業自らも働き方改革への取り組みが求められており、実際に実践に取り組んでいるケースも少なくありません。
IT活用で、残業を減らした事例
長時間労働の削減でも触れましたが、働き方改革で生産性向上を実現し、時短につなげるためには定型業務の廃止や効率化は欠かせません。 ツールを活用してなくすことのできない定型業務を効率化することが重要です。
特にコミュニケーションの効率化は、業務全般において重要な役割を果します。
システムを用いて情報伝達とコミュニケーションの効率化を実現した事例を紹介します。
リモートワーク導入成功事例
リモートワークとは
リモートワークとは、オフィスではなく自宅や他のワーキングスペースで仕事を行うといった取り組みの事を指します。 比較的新しい労働形態のため、まだあまり浸透はしていませんが、IT業界では徐々に導入が始まっています。
エス・エー・エス株式会社の事例
エス・エー・エス株式会社は、クラウドサービスを主軸に展開している情報通信業です。
女性社員の採用が増えていて、産休や育休取得の希望も増えることが予想され、
その解決する方法としてリモートワークの導入が検討されました。
勤続1年以上などの定められた条件を満たし、会社が承認した者をリモートワークの対象としました。
一部社員がVPN接続によるモバイルアクセスをおこなっていましたが、テレワークを実現する環境として新たに仮想デスクトップ環境を構築しました。
業務内容を整理し、システム環境面の整備も進んだことで、リモートワークでも、資料作成や問い合わせ対応、システム開発、会議といった業務を滞りなく実施しています。
チャットでのコミュニケーションは、電話よりも時間を取られることなく、作業しながらできるので、効率よく業務を進められました。また、集中して業務をすることができて、創造力が高まったというフィードバックがありました。
RPA導入の事例
RPAとは
RPAとは、これまで人間が手作業で行ってきた仕事をAIや機械学習などの認知技術を取り入れたロボットに代行してもらうことにより自動化や効率化を図る取り組みを指す言葉です。大量の仕事を素早くこなすことができ、作業精度が非常に高く、集中力の低下によるエラー率の増加や生産性の低下が起きないのがメリットになります。
大量の顧客情報を取り扱う金融、保険業などを中心に導入が進んでおります。また単純な事務作業に関しても徐々にRPAに置き換わっております。
作業レベルの均一化
導入例として、通信会社の顧客管理業務があります。顧客管理業務では画面遷移が必要数多く存在する作業で選択肢から瞬時に最適解を導き出さなければならないためミスが多発していおり熟練スタッフと新人スタッフの処理速度に大きな差があり、また新人スタッフの教育に時間がかかるため、人手不足が常態化していました。
この業務にRPAを導入することによって、1件あたりの処理時間が1分に大幅短縮され、設定されたルールに従ってRPAが最適な条件を導き出すことでミスが消滅し、
これまで熟練スタッフ10名を要していた作業が新人スタッフ1名で対応可能になりました。
ストレス軽減と保有スキルの活用
経理業務での導入例として、この会社では毎日100件以上発生する入金情報を確認しながら自社会計システム上データの消しこみ作業によって、作業担当者のストレスが大きく、それによるミスが多発しておりました。 そこで、RPAを用いてインターネットバンキングからCSVファイルをダウンロード、CSVファイルに必要な情報を追加したExcelファイルの作成を自動化、 これにより作業時間の大幅短縮とストレスの軽減が実現し、作業担当者が保有しているスキルの他業務へ活用する環境が整いました。
販売情報の転記
販売業での導入例です。これまでは、約100社の卸会社からエクセルで送付される販売報告情報を手作業でエクセルに転記していました。エクセルの入力負担を軽減するために、フォーマットの統一化や入力ルールの厳密化に取り組むも協力会社がルールに則ってくれないという問題があり、また、転記後もデータ形式を確認しないと、正しくシステムに登録されないという問題がありました。 RPA導入により、入力項目がずれていても、RPAが入力項目と入力内容を特定して転記してくれるので、手動での手入力削減が、5日かけて4人がかりで行っていた作業がほぼなくなりました。
コミュニケーション・情報伝達の効率化のためのツール
SmartRPA
予定登録、作業、報告、集計、分析を自動化し、SFA、CRM、プロジェクト管理機能と組み合わせる事で、営業から販売後のサポートまでを最短かつ最高品質で提供することを可能とした、統合自動化ツールです。 業務に関するあらゆる情報を管理下に置き、最適化に最も適したツールです。
出退勤の管理も可能となっており、勤務状況と同時に可視化され、適切な労働環境を作り出す事が可能です。
まとめ
現在様々なツールが出回っている中で、それらを有効活用することによって、コミュニケーションコストを削減し、業務効率を向上させる事ができます。
また社内コミュニケーションの向上によって互いに意見しやすい環境を作ることによって、より働きやすい環境を作ることができます。
とは言え働き方改革の意義とシステム導入について全員が理解したうえで、自社の課題に最適な施策を実行しなければ、これらのシステムやツールは一時的な効果しか得られません。現状を分析したうえで、事例を加味しつつ決めていくのが最適です。