働き方改革と農業
働き方改革と農業
働き方改革の話題であまり出てこない農業ですが現状どのような取り組みを行なっているのでしょうか
目次
働き方改革の影響
農業は天候などの自然条件に左右されやすいため、労働時間や休憩・休日の規制は今回改正の労働基準法でも適用除外とされています。 ただし、一定日数の年次有給休暇の確実な取得は農業でも必須項目です。
農業の働き方改革検討会
農業は働き方改革対応の必要性は他産業と比較すると高くない業種ではありますが、深刻な人手不足など問題が多くありました。
農林水産省では、人口減少社会の到来等に伴う人手不足に対応するため、5回にわたり農業経営者や有識者をメンバーとする農業の働き方改革検討会を開催しました。
働き方改革検討会といっても、政府が提案していた働き方改革関連法案の内容に沿ったり、それを農業にあてながら進行するなどというわけではなく、全く別の内容となっていました。その中で農業の働き方改革経営者向けガイドが策定されました。
農業の働き方改革経営者向けガイド
農業の働き方改革検討会では働き方改革を進めるための農業の働き方改革経営者向けガイドを策定しました。 そして具体的にどのようなステップを踏めばいいのかという方向性を示すための3つのステージを策定しました。
ステージ1:経営者が自らの働き方を見つめ直す
第三者から見て経営者の考えがわかるように、自らの働き方を見直し、改善を目指します。また、経営上の課題は、生産面積や作目の種類、それを流通させる販路、月や日毎の作業量や人員などを把握して、投資計画や財務管理が適切かどうか検討を行います。
ステージ2:働きやすい、やりがいがある実感できる職場を作る
従業員の労働環境を整え、年間の作業量の平準化や、労働法などに準拠した雇用を実現するだけでなく、給与体系の明確化や農業の特性を活かして労働時間を短縮することを目指します。
ステージ3:人材を育成し更に発展する
ここまでに決めてきた経営理念や目標をSNSなどを通じて発信して、農業に馴染みはないものの組織をデザインして経営者として活躍できる人材を獲得を目指します。
まとめ
働き方改革と農業の働き方改革の違いとして、働き改革のメインテーマは、長時間労働と正規と非正規の社員間格差の是正です。一方農業の働き方改革は、一言でいえば先進的な経営を見習ってより良い雇用を推進しようというものです。見習うべきことの多い優良経営体が経営手法等をオープンにすることが農業全体の底上げに大きな効果があるという考えのもとで検討、実行が行われています。