女性活躍推進の取り組み くるみん認定とは
くるみん認定とは?
くるみん認定とは、仕事と子育ての両立支援に取り組んでいる企業を認定する制度です。次世代育成支援対策推進法という法律に基づいて厚生労働省が実施しています。
さらに、2015年4月1日より、くるみん認定を既に受け、相当程度両立支援の制度の導入や利用が進み、高い水準の取組を行っている企業を評価しつつ、継続的な取組を促進するため、新たにプラチナくるみん認定がはじまりました。
プラチナくるみん認定を受けた企業は、プラチナくるみんマークを広告等に表示し、高い水準の取組を行っている企業であることをアピールできます。
次世代育成支援対策推進法とは
日本の急激な少子化の進行に対応して、次代の社会を担う子どもたちの健全な育成を支援するため、企業・国・地方公共団体は各種行動計画を策定することとされています。国を挙げて環境整備に努めるために2005年に施行され、10年間を集中的・計画的取組期間とした時限立法となっています。後に法改正によって2025年3月末まで有効期限が延長されています。
くるみん認定を受けるには?
くるみん認定を受けるには、以下のような対応を行う必要があります。
- 次世代育成支援対策推進法に基づいて一般事業主行動計画を策定する
- 都道府県労働局雇用環境・均等部に一般事業主行動計画策定・変更届を届け出る
- 自社ホームページや厚生労働省運営のWebサイト両立支援のひろばなどで一般に公表する
- 従業員に周知徹底する
- 一般事業主行動計画に定めた目標を達成する
- くるみん認定申請書等を都道府県労働局雇用環境・均等部に提出する
行動計画指針には、企業における仕事と家庭(育児)の両立支援のさらなる取り組みを促進するために、パートなど非正規雇用の労働者も取り組みの対象であること、男性の育児休業取得を促進すること、所定外労働の削減に取り組むこと、年次有給休暇の取得を促進することなど、働き方の見直しにつながる取り組みを進めていくことが重要であると示されています。
プラチナくるみん認定とは
プラチナくるみん認定は、くるみん認定を受けた企業のうち、さらにレベルの高い取り組みを行って一定の要件を満たした優良企業に与えられるものとなります。
プラチナくるみん認定申請書に必要書類を添えて、都道府県労働局雇用環境・均等部に申請すると、認定が受けられます。
育児休業を取得している社員の割合や人数の目標数値が高く、時間外労働の月平均などを公表しなければならないなど、とても高いハードルが課せられています。プラチナくるみん認定を受けるためには、事前にくるみんマークの認定を受けていなければなりません。
プラチナくるみん認定を受けるには、以下のような対応を行う必要があります。
- 育児休業を取得した男性社員が13%以上いること。もしくは、育児休業かそれに類似する企業独自の休暇制度を利用した男性社員が30%以上いて、かつ育児休業を取得した男性社員が1人以上いること
- 所定外労働時間の削減、有給休暇の取得促進、多様な労働条件の整備のすべてについて対策を行い、時間外労働と有給休暇については数値目標を定めてそれを達成すること
- 出産した女性社員のうち90%が、出産から1年後に在籍していること(育児休業中でも可)。もしくは、出産した女性社員か出産予定で退職した女性社員のうち55%が、出産から1年後に在籍していること(育児休業中でも可)
- 育児休業を取得したり、子育て中の女性社員がこれから先も仕事を続け、活躍し続けられるよう、スキル向上やキャリア形成のための取り組みを計画し、それを実施していること
- フルタイム労働者の時間外労働・休日労働の月平均時間を公表すること
- 時間外労働が月平均60時間以上になっている社員の数を公表すること
くるみん認定のメリット
企業のブランドイメージが向上する
くるみん認定を受けると、認定マークが企業の広報活動や企業の製品・広告・インターネットなどによる広報に掲載できるようになり、就職や転職を希望する人に広くアピールすることが可能になります。
子育て支援を行っている企業というイメージを与えやすくなり、企業イメージの向上に役立ちます。
税制優遇措置が受けられる
認定企業になると、事業における建物などの取得や事業所の増改築で減価償却が優遇制度として受けられるくるみん税制などの税制優遇措置が適用されます。
青色申告書を提出し一定期間内にくるみん認定を初めて受けると、受けた企業では、認定を受けた1年間の事業年度に新築・増改築した建物などは以下のの割増償却率で割増償却することができます。
まとめ
くるみん認定を受けると企業イメージの向上につなげる施策を打てたり、税制の優遇を受けられるなどのメリットがあります。基準は厳しくなっていますが、ぜひくるみんマークの取得を目指してはいかがでしょうか?